産業経済研究要約

IMF融資条件の構造改革と国際金融システム(中) 伊豆 久
  IMFの融資条件を特定することは困難であるが,本稿(中)では,モニタリング指標を中心に,またIMFアーカイブ資料を用いて,構造的条件が増加していく過程を検証する。
 その結果,@1960年代までのIMF融資に構造的条件が課されることはほとんどなかったこと,A70年代には,74年に導入されたEFF,またEFFのためのモニタリング指標であった<レビュー>を中心に,B80年代半ば以降には,86年に導入されたSAF,またSAFのためのモニタリング指標であった<ベンチマーク>を中心に,あるいは<事前措置>において構造的条件が増加したこと,C90年代になると,特に移行経済国向け融資,財政分野等において構造改革化の急速な進展があったこと,等を確認することができた。

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